< あなたの冷蔵庫にマーガリンがあれば直ちに捨てなさい! >
この警告は、15年ほど前に米国で長年、開業医として活躍されていた高名な日本人の胃腸科医師の言葉です。
この先生が日本に帰国されたとき出演されたテレビを見ていた時のインパクトは強烈で当時から現在に至るまで極力、原料にマーガリンが使用されている菓子パン類は一切食べないように心がけましたが、徹底した管理はできなかったのですが、牛乳は徹底して飲まなくなりました。 栄養素としては貴重なのですが、日本人と比較して欧米人の腸にはストレスがあり、その原因が乳製品の摂取量の差異だと指摘されたからです。
今、想えば過剰反応過ぎたと反省していますが一旦、習慣づいたことはなかなか元に戻らないものです。 ただし、欧米人並みに乳製品を消費している方は、腸を労わるために少し自制したほうが賢明だと思います。
私は現在、2型糖尿病薬の2種類を服用していますが、これまでたびたび薬効の変化に違和感があり、ことあるたびにプロドラッグの薬効機序について調査した結果について、かかりつけ医に確認、検証してきました。 その結果、明らかになった問題点を報告することにします。
マーガリンやショートニングの原料となる不飽和脂肪酸を精製工程で水素と結合させ飽和脂肪酸に変異させたこれらの食材にはトランス脂肪酸という健康管理上、毒性となる成分を含有し、重篤な動脈硬化による脳梗塞、心筋梗塞の循環器疾患、認知症、肝障害の因子となることが判明していますが、監督官庁は欧米との比較において日本人の平均的消費量において規制するような水準ではないと判断しています。 WHOの勧告についても同様のスタンスです。
本来、不飽和脂肪酸のうちn-3系の必須脂肪酸であるα-リノレン酸、DHA、EPAとn-6系リノール酸は体内で他の脂肪酸から合成できないために摂取する必要がある脂肪酸です。 これらの不飽和脂肪酸とトランス脂肪酸の分子構造式の違いは、二重結合炭素に結合した水素原子が同サイド(2つの炭素に左右または上下の同じ側)に結合した『シス型』か異なるサイドに結合した『トランス型』かによって人体に有益な脂肪酸と様々な疾患の因子として働く毒脂肪酸に化る真逆の差異に留意しなければなりません。 製造工程で水素と混合することで常温から冷蔵庫保存温度まで滑らかさに変化がありません。 トランス型脂肪酸の分子構造の安定度を示しています。
トランス脂肪酸の怖さは、体内で活性酸素フリーラジカルと相乗的に作用し、心臓病や糖尿病は言うに及ばず、癌などさまざまな疾病の因子として働くことがわかっています。
また、心筋梗塞や脳卒中など循環器系疾患のリスクを高める成分として広く知られていて、健康に敏感な人たちが摂取を控えてきた飽和脂肪酸よりもはるかに危険であり、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールが増える一方、善玉コレステロールが減少し、動脈内膜に炎症を誘発することは活性酸素の作用からも明らかです。
既に、EUでは生産が禁止され、米国では使用規制の対象となっていて、今年5月頃から生産禁止になる予定です。 我が国の行政判断には、年金基金との兼ね合いでこれ以上、長寿大国であるわが国の平均寿命を抑制したいとの意向が惹起させられることです。
その根拠として、マーガリンよりもトランス脂肪酸含有率の高いショートニングがパン、スナック菓子類に広く使用されていること、消費者は幼児から高齢者まで遍く全国民であることを前提にするなら厚労省、農水省の見解は明らかに無責任過ぎるからです。
1990年代にトランス脂肪酸のリスクが明らかになって以来、米食品医薬品局(FDA)はその添加を全廃または最小限に抑える努力をしてきたのに対し、わが国では危機意識すらありませんでした。
賢明な方たちは既に実践されていることと思いますが、必須脂肪酸の摂取は健康管理上、極めて重要です。
私は長年、動脈硬化の予防にDHA、EPAのサプリメントを利用していましたが、えごま油に変更しようと考えています。 毎日1回、夕食に小さじ一杯を納豆にかけて食すことが理想的です。 納豆を夕食で食す理由、何故、納豆なのかについては皆さんが調べてみてください。